散文詩の間へ翠玉館玄関へ

ある光

最初の瞬間は、生を得た絶望を抱きながら。

光はまぶし過ぎ希望はうるさ過ぎ幸せは遠過ぎた。

それでも生を捨てずにいたのは、あなたを見つけたから。

厭う光の中のあなたに、届かないと知りながら恋焦がれた。

最期の瞬間は、あなたを思いながら。

「ありがとう。」

あなたには意味が解らないだろうけれど。