散文詩の間へ /翠玉館玄関へ
『花いちもんめ』
♪……勝ってうれしい花いちもんめ
♪……負けてくやしい花いちもんめ
無邪気に遊ぶ子どもらは
知らないであろう
この遊びに秘められた
悲しき過去を
たった花一匁の価値で買われていった
悲しい少女達の事を
♪……あの子がほしい
♪……あの子じゃわからん
かつて買われていった少女達は
知らないであろう
この歌が後に子どもらの遊びとなり
顕わになる悲しき現実を
いつまで経ってもほしいと言われず
最後まで残される悲しい子どもの事を
♪……相談しよう
♪……そうしよう
子どもらを取り巻く悲しい闇は
いつの世にもあり
消える事は無いだろう