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『Light of faint star』


眠れない夏の夜。

窓を開け夜空を見つめる。

街の灯りが眩しくて星はほとんど見えないけれど

しばらくして夜の闇に目が慣れてくると

少しだけ見える星が多くなっている事に気付く。


今すぐには見えなくても

必ずそこにある星の光。

見つけるには少しばかり時間が必要で

焦る心を落ち着けて逸る足を止めて

見えると信じて見つめ続ける。


見えなかった仄かな星の光が見えたなら

眠れず彷徨う心にも

仄かな光が射してくるだろう。