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『月の船から』

今宵は三日月の船に乗って、星の海を行きましょう。
銀色の竪琴を、この海の底で眠る者達のために奏でましょう。
静かな月に照らされて、星の海の底にはかつて栄えた文明の跡が見えます。
尖った屋根を持つ塔や、真四角な建物。
そこに生きていた者達がどんな末路を辿ったのかは、誰も知りません。