散文詩の間へ翠玉館玄関へ

『Around the world』


下を向いちゃ駄目だとよく言われる。

上を向いて歩きなさいと。

だけど、足元にも小さな命や物語がたくさんある。

名前の知らない花が咲こうとしてる。

一生懸命エサを運ぶ小さな虫がいる。

きらきらと光を反射するガラスのかけらは子ども達の宝物。

上ばかり見ていては気づけない事もある。

長く伸びた影。

水溜りに映る青空。

上を見なくても空が晴れている事はちゃんとわかるから。


頭上も足元も前も後ろも

周りの全てを目に焼き付けていたい。

世界はこんなにも輝いているのだから。